クラブは無縁を打破する切り札になりますか?

地域でコミュニケーションが生まれて、

みんなの精神がつながりたいときにつながれる。

そんな社会は素晴らしいですね。

 

無縁社会@NHKは今回も評判だったみたいで、

子供もおらず、知人は少なく、収入が安定しない僕も、

未来のことを思うと、やっぱりそこはかとない不安を抱いたりするわけです。

 

で、冒頭の地域でコミュニケーション云々なわけですが、

Jリーグの百年構想もスポーツを軸に地域のつながり

を広げようと考えています。

 

「観る」「する」「参加する」。スポーツを通して世代を超えた触れ合いの輪を広げること。

(「Jリーグ『百年構想』とは」より)

 

で、たぶん「無縁社会」をご覧になりながらだと思うんだけど、

宇都宮徹壱さんや岡田康宏さんがこんなことをおっしゃっていました。

 

@tete_room

NHKの「無縁社会」を見ながら痛切に感じるのが、サッカー好きだったお陰で大人になってからも友人に恵まれたことの幸運。逆に「もしJリーグがなかったら」と想像すると、ちょっと背筋が寒くなる

http://favotter.net/status.php?id=29180825435

 

@suppotista

サッカーの世界って仲間をすごく大切にする文化があって、それは今の社会に強く求められているものだと思うけど、内側にいる人はそれを自明のもとのだと思っているからその価値に気付かないし、それを外向きにアピールするような発想もなかなかでてこない。

http://favotter.net/status.php?id=29182033930

 

うんうん。

Jリーグ好きな僕としても納得。

 

@surumeno13 さんのおっしゃっていた「文化縁」もすごくシンパシーをおぼえます。

 

先日知った「文化縁」という考え方はこれからの縁のあり方のヒントになると思う。サッカーなどのスポーツや音楽、劇など、場を楽しむことを芯に、ゆるく老若男女が繋がっていけるようになれたら、と。 #nhk

http://favotter.net/status.php?id=29181941814

 

 

でもね、サッカーにしても、他のスポーツにしても、他の文化にしても、

装置がそこにあるだけでは、きっとコミュニケーションって

生まれないんじゃないかなぁ、というのが僕の考え。

 

受動的な人まで巻き込めてこそ、

地域コミュニケーションだし縁だろうと思うわけです。

 

「無縁社会」に対抗する「文化縁」の発生装置として

サッカークラブやその他のクラブはそろそろ、

「そこにあるクラブを使って何をしますか?」ってことを

考える時期にさしかかってるんじゃないかなと。

 

じゃあ、何をしますかって話なんですけど、

これは僕は専門家でも何でもないので

素人の無邪気な想像として、こんなことを考えるわけです。

きっと穴だらけのアイデアなので、いろいろと批判してもらって、

もっといいアイデアが広がっていけばいいなと思います。

 

 

1.動物愛護センター

たとえば地域の保健所と組んで、行き場を失ったペットの保護や

里親への引き渡しをする場所として、

スポーツクラブを活用するってことはできませんかね。

 

これから高齢者が増えれば、ペット需要は増す可能性が高いですし、

ペットを引き取りたいと思う人が必ず、クラブを訪れて

選手の練習風景なんかを目にするわけです。

もちろん、ジュニアに所属する子供たちも。

 

正しいペット飼育の啓発に選手が活躍するのもいいだろうし、

トレーナー職をセカンドキャリアとして考えるのもいいかも。

犬をマスコットにしてるクラブ(ジェフ? ヴァンフォーレ?)とかいかがですかね?

 

 

2.高齢者介護施設兼保育園

これはありがちな発想ですけど、介護施設と保育園を併設した施設が

スポーツクラブの施設内にあるなんていうのも素敵だなと思います。

 

子供たちとお年寄りの合同練習見学なんてあってもいいかもしれないし、

みんなが一緒に試合中継に夢中になるなんていうのも楽しいかも。

 

そこに子供たちやおじいちゃんおばあちゃんの家族が加わったり、

サッカーやスポーツだけじゃない、音楽や絵画なんかの文化も加わったら。

 

すごく幅が広がりそうなんですけど、規制とかで難しいのかな。

でも、これも介護士や保父など、選手のセカンドキャリアにつながりそうですよね。

 

3.リサイクルショッピングセンター

使い古された家電とか自転車とか家具とか、まあいろいろ。

自治体が回収してまだ使えそうなものは、

スポーツクラブ内で販売しちゃうってのはどうですかね。

(別に民間でもいいんだけど)

 

買い物に来る人たちがみんなクラブに目を止めるし、

物を大切にする姿勢がアピールできれば、クラブのイメージも良くなりそう。

上の2つに比べれば、来訪者数も多くなりそうだし、

うまくいけば赤字にもならなくてすむかも。

 

どの程度コミュニケーションが生まれるかは分からないけれど、

地域住民のクラブロイヤルティを高める手段としてはありな気がします。

 

 

思いつきレベルで、つらつら書いてみましたけれど、

施設や予算さえあれば、これらを全部一緒にやってもいいわけですよ。

これらを実現したところで、どうってことないかもしれないし、

ひょっとしたら何かが変わるかもしれない。

 

施設や予算さえあれば・・・。

 

でも何かしないと、このままではJリーグのクラブでさえ

地域の文化財にはならないですよね。

まして知名度で苦戦せざるを得ないサッカーの下部リーグや他競技ではむずかしい。

 

無縁であること自体は決して悪いことではないと、僕は思うんです。実は。

けれど、コミュニケーションに自信がない人々や無縁な状態に陥った人でも

「不安を感じることが少なくてすむ社会」を築くために、

スポーツクラブにできることが拡大していくといいなぁと。

 

スポーツが好きだと、スポーツが万能薬みたいに感じちゃうけど、

ぜったいにそんなことはないですよね、っていうお話でした。